こんにちは。田村恵理子です。英語の発音に関連のある本のレビューをしています。
この記事は、こちらの本の感想記事となります。
怖いくらい通じるカタカナ英語の法則 ネット対応版 ネイティブも認めた画期的発音術
池谷裕二 ブルーバックス 2016/10/19 発行
英語の発音に関連のある本のレビューは、こちらの記事にまとめています。
すでに日本語の音にカスタマイズされてしまった私たち大人の脳にとって、残念ながらネイティブ発音を身につけるのは至難の業。脳科学者である著者もアメリカ留学時代、発音の習得に苦しみました。その経験から編み出したのが全く新しい「英語→カタカナ変換」の法則です。
といった内容で、カタカナで、英語の発音を説明している本です。
確かに、英語の音が聞き取れない人、英語の発音がうまくできない人は、英語の発音をローマ字読みと理解しており、実際の音が、自分のイメージする音と違うことに気が付いていないことが多いです。
たとえば、animal は「アニマル」と発音すると固定観念が染み付いているために、実際の音をきく時にも、無意識にカタカナの「アニマル」に引き寄せて認識してしまうわけです。「アニマル」に代えて「エアネモウ」とカタカナで表記することには、その固定観念を崩す意味は、あるでしょう。
しかし、カタカナには、やはり限界があり、どうしても隔靴掻痒の感はあります。
英語はカタカナでなく、発音記号と発音の仕方、つまり王道で学ぶのが結局は早道と考えます。
具体的には、発音記号を学び、口の開け方、唇の形、舌の位置、といった発音の仕方を理解し、トレーニングし、またリエゾン、同化などの発音のルールを一つ一つ学ぶ方法です。中学生以上の大人の場合は、耳で聞いてまねするだけではなく、口の開け方、唇の形、舌の位置、といった発音の仕方を教わった方が早いです。
私自身は、中学校で英語の勉強を始めたときに、ラジオの英語講座で発音記号や発音の仕方を学ぶことができました。これは、年代的にみて非常にラッキーなことだったと思います。
そのような機会がないまま大人になり、ローマ字読みそのままのカタカナ発音が、染み付いてしまっている場合には、染み付いた固定観念を崩す意味では、この本は有効かもしれません。
また、発音記号に拒否反応があり、カタカナの方がスッと理解できる場合には、役に立つ本かもしれません。
この本を読んで英語の発音について「意識改革」された方は、ぜひ、発音記号、そして、口の開け方、唇の形、舌の位置、といった発音の仕方を学ばれることをお勧めします。
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