こんにちは。田村恵理子です。英語の発音に関連のある本のレビューをしています。
この記事は、こちらの本の感想記事となります。
英語発音の基礎 NHK出版
小島義郎 1980/5/1 発行
絶版です。
この他にも英語の発音に関連のある本のレビューは、こちらの記事にまとめています。
英語の母音、子音の発音、イントネーションとリズムなどの基本について、外国人ゲストの模範的な発音を示しながら解説。無理なく、正しく、美しい発音が習得できる初心者のための英語発音カセットテープ。
カセットテープ付きです。時代ですね。
小島義郎先生は、1977年4月から1983年3月までNHKの「基礎英語」の講師を務められたそうです。NHKの基礎英語講座の発音コーナーをもとにまとめられた小冊子です。
私が基礎英語を聞いていた時の講師の先生は、小島先生ではありませんでしたが、見覚えのある図や、イントネーション表記がありました。まさに、当時のテキストにあったような図です。懐かしい気持ちになりました。
小島義郎先生が講師をされていた時の講座の発音コーナーの説明が、その後も、テキストの発音の説明のベースになっていたのかもしれません。
子音、母音が一つ、一つ丁寧に唇の形、舌の位置などの図と共に説明されています。
はしがきから、引用させていただきます。
発音の練習では、まねには限度があるのです。日本語と英語の発音はまったく違ったシステムの発音ですが、いったん日本語という母国語を覚えてしまうと、耳がそれに慣れてしまっているので、日本語とはまったく違う英語の音を聞いてもそれを日本語の音にいわば翻訳して聞いてしまうのです。ですから聞こえたとおりまねするといっても、まねがうまくできない場合があるわけです。
(中略)
ではどうしたらよいかというと、どうしても発音の仕方を組織的に学ばなくてはなりません。すなわた、一つ一つの音を発音するときの舌の位置や口の形などの正確な発音法を知り、それにしたがって練習する必要があるのです。
まさに、その通りですよね。
中学生のときの私が、ラジオ基礎英語講座の発音コーナで「発音の仕方」を学べたことは、とても幸運だったと思います。
当時、学校には英語ネイティブの先生はいませんでしたし、Youtube もなく、音声つきの英語教材も少なく、高価だった時代です。私が中学生から英語を勉強して、英語がそこそこ得意になったのは、基礎英語を初めとするラジオの英語プログラムのおかげでした。
また、音質が良いとは言えない小さなラジオで聞いていて、そもそも耳コピーだけで発音を学ぶのは限界がありました。
ラジオ基礎英語講座に「発音の仕方」を説明するコーナを作ってくださった小島義郎先生には、本当に感謝しかありません。
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