TOEICスピーキング&ライティング(S&W)テストの概要と勉強法

● TOEICスピーキング&ライティング(S&W)テストの概要と勉強法

こんにちは。田村恵理子です。

先日、ご質問をいただきました。

TOEICスピーキングテストは、ビジネスの現場で役に立ちますか?という趣旨のご質問です。

TOEICのスピーキングテスト、あるいはスピーキング&ライティングテストは、まだまだ、ご存じない方も多いと思います。

そもそも、TOEIC Speaking & Writing テストとは?という所から、記事にまとめてみました。

TOEICリスニンング&リーディングの勉強法は、こちらの記事をご覧ください。

TOEIC LRテスト、SWテスト、スピーキングテストの違いは?

TOEICテストというと、通常は、TOEIC Listening & Readingテスト(L&Rテスト)を指します。L&Rテストは、その名の通り、リスニングと、リーディングのテストで、マークシート方式です。

L&Rテストの他にも、TOEICテストには Speaking & Writing(S&Wテスト)があります。スピーキングテストのみ受験することもできます。

この他に  TOEIC Bridge テストもあります。TOEIC Bridge とは、初中級者向けのTOEICテストの入門版のテストです。

TOEIC Bridge テストについては、こちらでまとめています。

さらに、それぞれ、公開テストと IPテストもあります。

TOEIC IPテストについては、こちらでまとめています。

TOEICテストの種類について表にまとめました。

TOEIC S&Wテストは、スピーキングとライティングテストの両方受験することも、スピーキングテストのみを受験することもできます。

IPテストの場合は、TOEICライティングテストのみを受験することも可能です。

 

TOEIC Speaking & Writing (SW)テスト日程と申し込み方法、料金

TOEIC SWテスト日程|申し込み期限、結果ネット発表日、郵送での結果発送日

TOEIC Speaking & Writing (SW)テストは年24回行われています。ただし、日程でいうと年12日です。1日に2回、午前と午後に1回ずつ実施されています。実質的な受験チャンスは年12回です。

TOEIC スピーキングテストは年48回、日曜日に行われています。

こちらも、年間12日です。同日に4回行われています。時間は、9時半、11時半、13時半、15時半です。

テスト日 ネット申込期限 追加申込期限 結果ネット発表 結果発送
1月19日 12月27日 1月10日 2月5日 2月5日
2月16日 1月31日 2月7日 3月4日 3月17日
3月22日 3月6日 3月13日 4月6日 4月21日
4月19日 4月3日 4月10日 5月19日 5月6日?
5月17日 4月30日 5月8日 6月3日 6月16日
6月14日 5月29日 6月5日 7月1日 7月19日
7月12日 6月26日 7月3日 7月29日 8月11日

スピーキング&ライティングテストも、スピーキングテストも、同日に2回以上受験することはできません。実質的には年12回ですね。

SWテストと、スピーキングテストの日程は、2020年1月現在、同日に実施されています。ただし、公式に同日に実施するとされているわけではありません。今後、別の日に設定される可能性もあります。

TOEIC Speaking & Writing (SW)テストの申し込み期限について

TOEIC リスニング&リーディングテストに比べて、テストの申し込み締切日が遅いです。すなわち、かなりギリギリまで申し込み可能です。ただし、会場ごとに満席になった時点で締め切られてしまいます。

通常の申し込み期限は、テスト16日前から22日前位です。さらに、その後も空席がある会場は追加申込期間に申込可能です。追加申込は、受験料が高くなりますが、テストの9日前まで申し込めます。

実際の申し込み期限は、上の表をごらんください。

TOEIC Speaking & Writing (SW)テストの料金

Speaking テスト受験料: 6930円 (税込)

追加申込期間のSpeaking テスト受験料:8745円(税込)

Speaking & Writing テスト受験料: 10450円(税込)

追加申込期間のSpeaking & Writing テスト受験料:13200円(税込)

申し込み方法は、インターネット申込のみです。受験料の支払いは、クレジットカード、または、コンビニ決済を選べます。

TOEIC Speaking & Writing (SW)申込後のキャンセル

TOEIC Listening & Reading テストは、試験日変更や、キャンセルはできません。

これに対してTOEIC SWテストは、決済手続きを完了後も、指定期間(申込期間)中は試験日変更や、時刻や会場の変更ができます。また、指定期間中はキャンセルができます。

変更手数料は、1815円(税込)です。

キャンセル手数料は、3150円(税込)です。

TOEIC Speaking & Writing (SW)テストの会場について

TOEIC スピーキングテストは、ひとり1台のパソコンに向かって行います。LL教室や、テストセンターや研修センターなどで実施されます。

ひとつの都道府県に、複数会場が設定されている場合は、申し込み時に試験会場まで、選択することができます。

メールに地図へのリンクが掲載されていますから、そのリンクで、アクセスを確認します。

私は、ネットで会場名を検索して出てきたページに記載されている地図を見て、会場に行って、失敗したことがあります。エレベータで指定フロアに行くと真っ暗で、焦りました。

実は、その会場名は、近くのビルに移転していたのですが、ネット上には古いページが残っていたのでした。

会場は、メールに記載されているリンクで、確認することをお勧めします。

TOEIC スピーキングテストと英検の2次試験の違い

英検の2次試験/スピーキングテストは、面接試験です。試験官がいて、その前で文を読んだり、質問に答えたりします。

これに対して、TOEICスピーキングテストは、ひとり1台のパソコンに向かって行います。問題は、コンピュータの画面に表示されたり、イヤホンを通して音声で示されたりします。回答は、マイクロフォンに向かって、音声を吹き込みます。

テスト当日は、目の前に人がいません。当然、威圧されることもありませんし、助け舟を出してもらえることも、ありません。

TOEIC Speaking & Writing (SW)テストの実施時間と当日の流れ

スピーキングテストのみ受験する場合、スピーキングテストは同日に4回行われています。入場時間は、9時半、11時半、13時半、15時半です。

Speaking & Writingテストを受験する場合、入場時間は、9時半と、13時半の2回です。

なお、TOEIC Speaking & Writingテストには、受験票はありません。写真も持参する必要がありません。受験前に、写真撮影があります。写真付きの本人確認書類を持参します。

TOEICスピーキングテストの所要時間は、20分です。

TOEIC Speaking & Writingテストの所要時間は、ライティングテスト60分も加わって、約1時間20分です。

試験開始時間は、人によって違い、時間差でスタートします。部屋に案内されて、各自、パソコンに向かって、マイクや音量の調整などをして、各自、スタートします。

つまり、他のブースから、カエルの歌の輪唱のように、英文アナウンスが聞こえてくることになります。

TOEICスピーキング問題の構成と解答のコツ

TOEIC スピーキングテストは、6種類の、11問の問題で構成されます。

以下、問題タイプごとに、説明していきます。

TOEICスピーキングの音読問題

TOEIC スピーキングテストのQuestion1、2は、音読問題 Read a text aloud です。

短いテキストが、画面に表示されます。テキストは、機内や車内のアナウンス、広告などです。

読み上げのための時間は各問45秒です。その前の準備時間は45秒です。

採点スケールは、0から3で評価されます。3が最高です。

普段から、シャドウイング、リピーティングや音読など、声に出すトレーニングが重要です。

本番では、アナウンサーになったつもりで、はっきり読みましょう。

ただし、アナウンサー並みに完璧に読む必要はありません。誤りを言い直したり、小さな誤りがあっても、全体的に評価されて、最高評価3がつくこともあります。

TOEICスピーキングの写真描写問題

TOEIC スピーキングテストのQuestion3は、写真描写問題 Describe a picture です。

写真を見て、その写真の様子を説明します。

準備時間 は45秒、写真を説明する時間は45秒です。

もちろん、人によって説明の仕方は違います。以下の問題すべてに言えることですが、絶対的な正解はありません。
写真に写っているものを、全てもれなく、列挙する必要はありません。

特徴的なポイントを挙げればよいのです。実際の聞き手に、写真の内容を伝えるつもりで、説明しましょう。

TOEICスピーキングの応答問題

TOEIC スピーキングテストのQuestion4から6は、応答問題 Respond to questions です。

身近な問題について3つの質問に答えます。

応答時間は、Question4、5は15秒、Question6は30秒です。準備時間は、ありません。

質問は、音声です。リスニング能力があることは前提とされます。

相手が感心するような、スゴイことを言う必要もありませんし、長い文で答える必要もありません。

電話で会話するつもりで、自然に、素早く答えましょう。

TTOEICスピーキングの提示情報に基づく応答問題

TOEICスピーキングテストのQuestion7から9は、提示された情報に基づく応答問題 (Respond to questions using information provided )です。

提示された資料や文書をもとに、設問に答えます。

応答時間は、Question7、8は15秒、Question9は30秒です。

応答する前に、資料を読むための準備時間が45秒あります。

資料を見るときは、どこに何が書いてあるのか、把握しておきます。

質問を聞いて、必要なところを参照し、正確に答えましょう。

TOEICスピーキングの解決策を提案する問題

TOEIC スピーキングテストのQuestion10は、解決策を提案する問題 Propose a solution です。

メッセージ等の音声を聞き、何が課題かを把握し、問題の解決策を提案します。

解決策は、自分でその場で作りだして、答えます。絶対的な正解はありませんが、課題を達成できる解決策である必要があります。

話す時間は60秒です。その前に準備時間が45秒あります。

考える時間が限られていますから、すごく良い解決策を考え出そうとしないことです。その場で思いついた解決策について、整合性を持って、わかりやすく説明することをこころがけます。

TOEICスピーキングの意見を述べる問題

TOEIC スピーキングテストのQuestion11は、意見を述べる問題 Express an opinion です。

あるトピックが与えられます。そのトピックについて、自分の意見とその理由を述べます。

問題は、画面に表示されます。

話す時間は60秒、準備時間は30秒です。

考える時間は、わずか30秒です。自分の意見を決めかねると思っても、時間をかけずにパッと決めましょう。

ディベートと同じです。あとは、理由や例などで裏付けを示します。理由をいくつか挙げたり、自分や身近な人のエピソードを話せると、説得力が増します。

TOEICスピーキングテストには、ある程度のレベルのリスニング能力は必要

TOEICスピーキングテストには、ごく簡単な問題もあります。たとえば、画面に表示されるテキストを、読み上げるだけといった問題です。

また、写真を見て描写する問題も、比較的簡単です。

しかし、質問を聞いて答えたり、メッセージを聞いて、解決策を述べる問題もあります。これらの問題は、質問や、メッセージが聞き取れることが、大前提です。

ある程度のレベルのリスニング能力は、必須です。

TOEICスピーキングテストには、テクニックは効果的?

テストである以上、傾向があります。出題される分野もテストにより違います。

その意味で、TOEICスピーキングテストの準備をしておいた方がよいのは、確かです。

TOEIC スピーキングテストの結果スコア

TOEIC スピーキングテストの結果は、公式認定証として、テスト終了後30日以内に送られます。

これまでの例では、テスト後20から25日程度で発送されています。

インターネットでは、テストの17日後位に結果を閲覧できます。

スピーキングテストでは、スコアと、Proficiency Level Descriptorsと、発音、イントネーション、アクセントそれぞれについての評価が示されます。

スコアは、0点から200点の、10点刻みです。

Proficiency Level Descriptorsは、スコアを基にした8段階の評価です。

発音、イントネーション、アクセントについて、それぞれ3段階で評価されます。

TOEICライティングテスト問題の構成と解答のコツ

coming soon.

TOEIC SW スピーキング&ライティング テストは社会人にオススメ?

それでは、TOEICスピーキングテストは、ビジネスの現場で役に立つのでしょうか?

2つのケースに分けて考えてみます。

仕事で英語を使う具体的な予定がある場合

今のお仕事で英語を使う予定でしたら、その分野で、実際に使う場面を想定して、話すトレーニングをされた方が早いです。

例えば、商品を見本市に持っていくのでしたら、自社の紹介と、商品の魅力について、説明できるように、準備します。

ビジネス会議で英語でプレゼンする場合も同じなのです。

何を、どのように話すのか。そして質問されそうなことは何なのか、徹底的に準備して、練習します。

具体的な目的がある場合、TOEICテストを頑張るよりも、ダイレクトに目的にフォーカスした方が、ずっと早いです。

将来的に、英語を使う仕事をしたい場合

英語を使う仕事に転職したい場合や、社内で、異動したい場合などは、具体的にどのような場面で英語を使うのか分からない場合もあるかもしれません。

どの分野で、また、どのような場面で英語を使うのか、曖昧な場合は、TOEICスピーキングテストも検討の余地があります。

話すトレーニングをする手段として、TOEICスピーキングテストを利用するのです。

TOEICのリスニング&リーディングテストでは、高いスコアを取れていても、英語が話せないと言われる方も、いらっしゃいます。

英語は、「自信をもって、知っている言葉で、大きい声で話す」ことをするだけで、かなり、違ってきます。

独学の場合、どうしても、英語を話す練習は不足しがちです。まずは、とにかく、英語が口から出てくる状態に持っていくことです。

実際に英語を話す機会を作れれば一番よいですが、TOEICスピーキングテストを利用されるのも、一案です。話すことに慣れるのが、やはり一番の近道です。

TOEICリスニング&リーディングの勉強法については、こちらの記事をご覧ください。

 

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