翻訳も通訳も現場で覚えました。フリーランス医薬翻訳者にインタビュー!

● 翻訳も通訳も現場で覚えました。フリーランス医薬翻訳者にインタビュー!

こんにちは。田村恵理子です。

フリーランスの翻訳のお仕事は、子育てしながらでも、家で翻訳できる点が、魅力です。

ただし、フリーランスとなると、時間の融通がきく一方で、自分でスケジュールを管理する必要があります。忙しいときは、休みなしの期間が続いたり、徹夜になったりするという話も、聞きます。

実際のところは、どうなのでしょうか?

そもそも、フリーランス医薬翻訳者になるためには、何をすれば良いのでしょうか?

子育て中のフリーランス医薬翻訳者の方に、インタビューさせて頂きました。

フリーランスの医薬翻訳者 リスノさん、こと、笠川梢さんです。

100人の英語ストーリーその31をお届けします。

英語が好きだった学生時代は、翻訳者は想定外

笠川さんが、英語の勉強を始めたのは、中学校に入ってからです。

外国に対する憧れがありました。

たまに、英語の授業に、外国人の先生が来ることも、ありました。そのような時には、あまり積極的では、ありませんでした。

それでも、英語は大好きで、得意な科目でした。

中学校入学と同時に聞き始めた、ラジオ基礎英語の影響もありました。

高校に入っても、英語は、ずっと好きで、得意でした。

大学は文系で、英語専攻ではありませんでしたが、将来は、英語を使う仕事がしたいと思っていました。

ただし、当時は、翻訳を仕事にしようとは、思いませんでした。

翻訳よりも、実際に英語を道具として使うお仕事に、興味がありました。

たとえば、企業で英語を使って営業したり、国連などの国際的なお仕事をしてみたいと思いました。

就職活動の際には、国連は、最低でも大学院の学歴が必要で、受けることはできませんでしたが、国際協力や途上国開発、国際交流関係の団体などの試験にもチャレンジしてみました。

そのような団体の試験は、英語以外の科目も多く、公務員試験よりもさらに難しい試験で、残念ながら、ご縁がありませんでした。

貿易事務として入った会社で、翻訳や通訳の現場に

結局、建材関連の商社に就職し、貿易事務などのお仕事をすることになりました。

小さな会社でしたから、英語ができる人は多くはありませんでした。

新人の笠川さんも、いきなり、英語を使う仕事を頼まれることが、多々ありました。

はじめから、英文レターなどのコレポンや、英語のカタログの翻訳などを依頼されました。カタログの訳と言っても、まずは、商品のことが分かりません。塗料や断熱材などの建材を扱う会社でしたから、まずは、そこから勉強しました。

仕事で出会う生の英語は、難しくて、大変でした。

上の人も忙しく、いつも、見てもらえる訳でもありませんでしたから、自分でも勉強しました。

何度もダメだしを受けて、落ち込んで帰ることも、ありました。残業も、よくしました。

とつぜん、商談に付き合ってと言われて、通訳をすることも、ありました。

いきなり現場に出された感じでした。

仕事のかたわら、英語の学校にも通いましたが、翻訳や通訳などを学ぶ上のクラスまでは行きませんでした。

翻訳も、通訳も、仕事を通して、現場で鍛えられました。

英語が好きでしたから、ありがたいと思う一方、失敗して凹むことも、よくありました。

world と water を聞き間違えてしまったことも、あります。そんな基本的なこともできないのか、と後で落ち込みました。

オーストラリアへの語学留学、そして製薬会社に

3、4年、貿易事務の仕事を続けた後、オーストラリアに半年ほど語学留学しました。

帰国後は、もっと英語を使って仕事をしたいと思い、英語を使う仕事を探しました。

製薬会社に派遣社員として入り、英文事務をすることになりました。ある新薬開発チームの、英語担当者です。

その製薬会社で、初めて、医薬の英語に出会いました。

医療、薬学の英語は、難しいけれど、身近な体のことですから馴染みがあり、興味が持てると思いました。

新しい薬を世の中に出すためには、動物試験、治験、新薬申請など、様々なプロセスがあります。派遣社員ではありましたが、チームの一員として、その流れを経験しました。

英語についても、上の人がチェックしてくれました。仕事を通じて、医薬翻訳を学んでいきました。

発注側として、翻訳会社との取引もありました。外注の翻訳をチェックする仕事もしました。

このような経験が、のちに大いに役立つことになります。

その製薬会社で2年間、派遣で働いている間に、結婚が決まり、引っ越すことになりました。通勤圏外でした。

フリーランスの医薬翻訳者としてスタート

引っ越しを機に、フリーランス翻訳者として、お仕事することになりました。

ダメ元で、その製薬会社に、在宅で働けませんか?と、お願いしてみたのです。

結局、承諾してもらえて、2、3年の間は、半ば専属のような形で、その製薬会社からの翻訳のお仕事を、コンスタントに受けていました。

やがて、製薬会社からのお仕事が終了することになり、翻訳会社のトライアルを受けることにしました。

翻訳会社に登録するときは、経験3年以上が求められることが、多いです。笠川さんは、お勤めしながら翻訳を経験していましたので、経験3年は、軽くクリアできました。製薬会社にいた時に、発注側として取引のあった翻訳会社のトライアルも、受けました。

はじめは、5社のトライアルに応募して、3社に合格しました。翻訳分野は、医薬にしました。

そこから、本格的にフリーランスの医薬翻訳者として、スタートしました。

当初は、収入が安定しませんでした。忙しい時は、すごく忙しいのに、1ヶ月くらい、何も依頼がない期間が続くことも、ありました。

新人の頃は、夕方に依頼が来て、翌朝9時に納品というケースも、ありました。最初は、えり好みできませんから、徹夜で翻訳して、次の日の昼間に仮眠をとることも、ありました。

様子を見ながら、少しずつ、別の翻訳会社にも登録しました。

数年すると、仕事の波も落ち着いて、継続して、翻訳依頼をもらえるようになりました。

フリーランス医薬翻訳をしながらの、出産と子育て

出産の時は、半年と少し休みました。切迫早産でした。産前を長めに3ヶ月、産後に4ヶ月休み、復帰しました。ほぼ、計画通りです。

子供が生まれてみると、夜泣きもありますし、体調も崩しますし、やはり大変でした。仕事をセーブした分、収入は減りました。

それでも、家で子育てしながら、収入が得られるのは、ありがたいと思いました。

0歳、1歳の時は、基本的には、家で子供を見ていました。忙しい時だけ、自治体のファミリーサポートを利用しました。個人宅に、一時間単位で預かってもらえるサービスです。

2歳からは、昼間は子供を保育園に入れて、仕事量も若干増やしました。

現在は、お子さんも小学生になり、放課後は学童保育に通っています。

笠川さんがフリーランスの翻訳者として働き始めて、もう10年ほどになります。

フリーランスという働き方は、合っていると思われるそうです。

子供が、病気になっても、職場の誰かに気を使うわけでもなく、仕事を減らせばいいわけです。もちろん、収入も減りますが、首になることを心配する必要は、ありません。

フリーランス翻訳者という働き方と、その魅力

現在、登録している翻訳会社は5、6社で、実際には2、3社から、お仕事を受けています。和英と英和は、半々くらいです。

経験を積むごとに、やはり慣れて、翻訳スピードも多少は上がりました。

辞書や参考資料も、少しずつ買い足して、揃ってきました。調べ物などの時、参考になるサイトの利用の仕方も、経験値が上がると共に分かってきて、調べるスピードも速くなりました。

翻訳支援ツールは、普段は使っていません。指定された場合のみ、使います。短い文書が多いため、支援ツールを使う方が手間がかかることも多いのです。

大きい仕事は、なるべく入れないようにしています。もちろん、効率で考えると大きい案件の方が良いのですが、一旦お仕事を受けると、子供が病気になった時などに、休みを取ることが難しくなります。

当日納品や、翌日納品のお仕事も、できる時は受けます。納期が短い仕事は、しんどいですが、仕事量を調整しやすいのです。子供が元気で、たくさん仕事ができる日に仕事を入れることができます。

笠川さんの今年の目標の1つは、「後悔しないように子育てをやりきる。」です。

お仕事は、責任を持って取り組みつつ、細く、長く続ける方針です。

今は、できるだけ、昼間に翻訳をして、夜は仕事をしないというスケジュールにしています。

それでも、月に1度程度は、うまく管理できず、ほぼ徹夜になることもあるそうです。

笠川さんにとって、医薬翻訳の魅力は、ご自分でも内容に興味が持てる所です。体に関わることですから身近なテーマですし、出産、子育ても経験しましたから、医療やお薬には、関心があります。

その他にも、患者さんが良くなったという文書を訳すときは、単純に良かったと思えますし、医学の進歩を感じられるところも、面白いそうです。

医療や薬学については、専門家ではありませんので、翻訳の際は、その都度、必要なことを調べます。

ふだんから、新聞やテレビの医療番組や医療ニュースは、チェックしています。

英語についても、ストリーミングでラジオの実践ビジネス英語を聞いています。

フリーランスの医薬翻訳者を目指す人へのアドバイス

これから、フリーランス医薬翻訳者を目指す人にアドバイスするとしたら、まずは会社に入ることをお勧めするそうです。

医療機器会社、製薬会社、翻訳会社など、派遣でも良いから入って、実際に仕事で覚えていくのが、近道ではないかと、考えています。

それが無理な場合は、通信講座などのスクールもあります。笠川さんご自身も、翻訳全般や、医薬翻訳に特化した通信講座を受けたり、翻訳スクールの単発のセミナーに参加して、知識を身につけてこられました。

そして、実際に、医薬翻訳をやってみることも、お勧めだそうです。

新聞でも、ネットでも、色々な医療やお薬の記事がありますから、それを訳してみても良いのです。

何故かというと、医薬は、文書が堅苦しく、専門用語も多いため、人によっては合わない場合もあるからです。

訳してみて、毎日、翻訳できるかな?興味を持って続けられるのかな?と考えてみると、良いのですね。

笠川さんご自身は、ずっと一生、医薬翻訳の仕事でもいいと思われているそうですよ。

フリーランスの医薬翻訳者 笠川さんのサイトは、こちらです。

フリーランスの医薬翻訳者 笠川さんのツイッターは、こちらです。



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