全国通訳案内士(ガイド)の制度、試験科目、試験日、体験記

● 全国通訳案内士(ガイド)の制度、試験科目、試験日、体験記

こんにちは。田村恵理子です。

メルマガ読者さんから、全国通訳案内士についてご質問を頂くことがあります。英語を勉強して、外国人観光客に日本を紹介したい、そのために今から準備しておきたいと思われている方もいらっしゃるでしょう。

この記事では全国通訳案内士の試験について、まとめます。

なお、通訳案内士の制度は2018年(平成30年)1月4日施行の改正通訳案内士法により、大きく変わりました。ネット上や書物には以前の情報が掲載されている場合もあります。最新の情報を確認しましょう。

英語の筆記試験TOEIC免除要件も変更されています。ご注意ください。TOEICによる英語一次試験の免除要件は、TOEIC900点に変更になりました。

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英語筆記(一次)試験について

英語筆記(一次)試験の、TOEICテスト(L/R)による免除要件は900点です。

その他の免除要件は、こちらをご覧ください。

英語筆記(一次)試験の合格体験記

英語筆記(一次)試験の筆記免除を狙って、パート7講座を受講された方がいらっしゃいます。講座スタート前にも頑張られて810点まで到達した所から、900点を目指しました。

結果として、講座スタート5ヶ月後に75点アップの885点をマークされたものの900点には届きませんでした。

しかし、英語筆記試験は合格されました!

「ガイド試験の英語、TOEICに比べてとても簡単で、時間がすごく余って途中退室しました」とのこと。

おめでとうございます!

頂いたメッセージを掲載させて頂きます。

田村先生、お久しぶりです以前part7講座を受講させていただいた〇〇です

今回、嬉しい報告と悲しい報告があり、メールさせていただきました

まず、悲しい方から

9月までTOEIC受けていました

19,1 L460 R375 835
19,3 L475 R410 885
19,5 L455 R420 875
19,6 L450 R410 860
19,7 L480 R405 885
19,9 L430 R420 850

という結果でした

あと一息のところで、目標の900点に届かず、悔しい思いでしたが、このままではこの壁を越えられない、と気力を失ってしまい、一旦勉強をお休みすることにしました

自分がほんとうに望むことを明確にする時間を持とうと思いました

そして、嬉しい報告

その間に、8月に通訳ガイド試験を受験しました

900点を取って英語が免除になることが目標だったので、それが不可能だとわかった後は他の教科もやる気が起こらず、でも、せっかく受験料払ってホテルも予約したので、受けるだけ受けてみよう、という感じでした

そして、昨日、結果が届き

なんと、英語が合格でした

地理、歴史、実務はダメでしたが、一般常識は合格

これはほんとに意外なことで

英語試験の免除の為のTOEIC900点でしたが、885点でももういいかな…と

そして、来年の再受験に向けて、地理歴史、実務の勉強、そして、二次試験の為のスピーキングの勉強を始めることにしました

そう言えば、ガイド試験の英語、TOEICに比べてとても簡単で、時間がすごく余って途中退室しました

part7講座で鍛えられていたので、力がついていたのかなぁと思いました

目標は達成することができませんでしたが、結果オーライということにして、次のステップに行くことにします

まず、他の教科の勉強方法を調べる必要があります

ということで、田村先生にお礼と報告をしたくて、連絡させていただきました

ほんとうに有意義な講座をありがとうございました

 .

「ガイド試験の英語、TOEICに比べてとても簡単で、時間がすごく余って途中
退室しました」

こう言えるのは、凄いことですよね。とても簡単と感じて途中退室したのに合格です!

結果として、TOEICは飛び越えて、その先の目標にチャレンジできることになりました!おめでとうございます!!!

実はTOEICも3月時点で75点アップされています。800点台で75点上げるのは、なかなかのものです。さらに3月以降は、ずっとR400以上をキープされています。

今回、点数の推移も含めて公開を承諾してくださいました。このように、上がったり下がったり、ジグザグするのは、ごく普通のことです。

この方は、ジグザグしている期間にも、しっかり積み重ねて行かれたから、途中退室でも合格の実力がついたのでしょうね。

努力の成果が実って、本当によかったです。おめでとうございます。

実は、このご報告に先立つこと1年前、パート7講座お申し込みの際に決意表明のメールを頂いていました。

昨日一日考えましたほんとうに自分にできるのか?

可能なのか?

そこが一番不安で、行ったり来たりしました

ちょっと逃避もしました笑

これまでの、800点までとは違うということ改めて突きつけられた気がします

それでもなお、目標に向かって進むのか

それだけの決意があるのか

持続するのか

先生に頼って、講座に頼って、そこまで連れて行ってもらおうと安易に考えていたことに気づきました

そして、一度きりの人生

高い高い目標を持ってハードルをあげてチャレンジすることをしてみたいそう思いました

1年前に覚悟を決められたこと、そして、その後の頑張りが実を結んで、本当によかったです。おめでとうございます!私も本当に嬉しいです。

1年あれば、こんな風に人生を変えていくことが、できるのですね。

あなたも、通訳ガイドに限らず、やりたいことがあるのでしたら、ぜひチャレンジしてみて下さい。今の決断が、1年後の未来を作ります。

多くの人が後悔するのは、「やらなかったこと」だといいます。一度きりの人生です。見たことがない景色を見にいきましょう。

この方が受講されたTOEICパート7対策講座とは、こちらです。

TOEIC対策講座

英語筆記(一次)試験のTOEICテスト(L/R)による免除要件は900点【有効期限に注意】

英語筆記(一次)試験の過去問リンク

日本政府観光局のサイトの過去問掲載ページ

過去問の一部は、こちらでみられます。英語の筆記(一次)試験は、著作権の関係で、著作物から引用された英文部分は見ることができませんが、試験の感じは掴めるかと思います。

TOEIC840点で英語一次試験免除は昔の話!2017年で終了

2017年まで、英語の一次試験はのTOEIC(L/R)による免除条件は840点でした。

しかし、2018年度の全国通訳案内士の試験から、英語のTOEICによる免除要件が変更されました。

TOEIC L&R テストの免除要件は、引き上げられています。

免除を狙う場合は、できるだけ早めに準備をスタートできるとよいですね。

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 英語の筆記試験のTOEIC免除要件は、L&R、スピーキング、ライティングとも2018年から引き上げ

英語のTOEICによる免除要件は、L/R、スピーキング、ライティングのいずれも引き上げられました。

TOEICテストによる免除の要件

・TOEICテストL/R 900点以上
・TOEICスピーキングテスト160点以上
・TOEICライティングテスト170点以上

なお、通訳案内士の筆記試験の免除要件については、2018年度からTOEICテストの有効期限も加わりました。

TOEICテスト自体には有効期限はありませんが、全国通訳案内士試験独自の有効期限が設定されています。

TOEICスコアは、L/R 、スピーキング、ライティング共に、試験日の前年度及び当年度に取得したもののみ有効とされます。また、出願時に公式認定書(コピー可)の提示が必要です。

つまり、2020年度の試験の場合、2019年4月以降に受けたTOEIC公開テストであって、テスト結果が郵送で手元に届いている場合のみ使えるということになります。

インターネット発表の結果の提示のみでは、ダメということです。

免除要件が厳しくなったわけですね。

ただし、英語力をつけておいて、損することなど、ありません。TOEIC900点は、特別な人だけのモノでは、ないのです。

「945点。予想以上に伸びて嬉しいかぎりです。」

メルマガを読み始めて3か月ほどで、目標の900点を大幅にオーバーして945点!取られた方も、いらっしゃいます。現在は通訳としてご活躍されています。

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全国通訳案内士試験の試験科目の変更点

全国通訳案内士試験は、筆記試験と口頭試験で構成されています。

一次試験は、 一般常識、 地理、 歴史、英語などの外国語の筆記試験です。2次試験は、外国語での実技試験です。

2018年度から、全国通訳案内士試験の筆記科目に、新たに「通訳案内の実務」に関する科目が加わりました。

2018年から通訳案内士の試験科目に加わった「通訳案内の実務」とは?

2018年度から、新たに「通訳案内の実務」という試験科目が加わりました。以下の内容が含まれます。

・旅程の管理に関する基礎的な項目・関係法令に関する基本的な知識
・外国人ごとの生活文化への対応等
・危機管理・災害発生時における適切な対応

旅程の管理に関する基礎的な項目・関係法令に関する基本的な知識

旅行業に関する知識、通訳案内士法に関する知識、通訳案内士としての関係法令
(コンプライアンス)に関する基本的な知識が、問われます。

例として、旅行業に関する基本的な事項を問う問題(法制等)、通訳案内士法の内容を問う問題、旅程管理に関する基礎的な知識を問う問題などが、あげられています。

また、コンプライアンスに関しては、著作権法、道路運送法、旧薬事法等などの基本的な事項が問われるようです。

外国人ごとの生活文化への対応等

宗教上の注意点に関する知識、食事制限に関する知識、国別の特徴などが、問われます。

例として、イスラム教のハラル対応や礼拝、ヒンドゥー教の食事制限等を問う問題、食物アレルギー等に関する知識を問う問題、旅行の消費動向や慣習等、国別の特徴に関する基本的な知識を問う問題が、あげられています。

危機管理・災害発生時における適切な対応

危機管理・救急救命等に関する、基本的な知識、災害時対応に関する知識などが、問われます。

例として、応急手当やAEDの使用方法、医療機関において外国人を受け入れ る医療拠点病院等に関する基本的な知識を問う問題、SafetyTipsやインバウンド向け旅行保険に関する問題が、あげられています。

通訳ガイド試験は独学で合格できる?

通訳ガイド試験専用のスクールもありますが、現在は、独学で勉強される方も多いようです。

こちらでは、以前は有料だった試験対策の講座が無料で公開されています。

 

2018年(平成30年)1月4日改正通訳案内士法で何が変わった?

通訳案内士法が改正され、これまでの通訳案内士という名称は、「全国通訳案内士」と変更されました。

規制緩和で、通訳ガイドは資格不要に

これまでは、通訳案内業務は、通訳案内士の独占業務でした。つまり、通訳案内士でない人は、有料で通訳ガイドの仕事をすることができませんでした。

今後は、資格がない人でも、有料で通訳ガイドの仕事することができます。

全国通訳案内士とは?

2017年以前の通訳案内士は、全国通訳案内士とみなされます。

また、2018年以降、新たに試験を受けて合格すると、全国通訳案内士として都道府県知事に登録をすることができます。登録を受けると全国通訳案内士登録証が交付されます。

全国通訳案内士には、定期的な研修を受講することが義務付けられます。

全国通訳案内士の英語名称は?

英語名称が、特に決まっているわけではないようです。

これまでの通訳案内士の場合も、いろいろな英語名称が使われていました。

guide-interpreter
interpreter-guide
tour guide
certified guide
licenced tour guide

2017年までの通訳案内士の登録証には、 National Guide Certificate と書かれていました。

2018年以降の全国通訳案内士の登録証には、National Government licensed Guide Interpreter と書かれています。

地域通訳案内士とは?

特定の地域について、自治体の研修受講などを通じて「地域通訳案内士」として登録を受けた人です。

募集時期、募集方法、研修などは、都道府県や地域によって違います。

なお、資格をもたなくても、その地域で、有料で通訳ガイドの仕事することができます。

全国通訳案内士には、研修が義務づけられます。

全国通訳案内士には「通訳案内研修」の受講が義務づけられます。

研修の受講は、5年毎です。

研修の実施開始は、すぐではなく、2020年度(平成32年度)からの実施が予定されています。決定ではありません。

2020年度といえば、オリンピックの年ですよね。全国通訳案内士には、とても忙しい年になりそうです。

通訳案内士(通訳ガイド)のお仕事とは?

英語を学ぶうちに、通訳案内士という資格が気になるようになった方も、いらっしゃるでしょう。

実際に、メルマガ読者さんから、そのようなメールやご相談を受けることもあります。

全国通訳案内士試験を受けるかどうか迷われる場合は、実際に通訳ガイドのお仕事をしてみたいのか?をベースに考えるとよいです。

なお、2018年からは、資格がなくても通訳ガイドとして仕事できるようになりました。ですから、お仕事をする上で資格は必須ではありません。もちろん条件面であった方が有利でしょう。

実際に通訳案内士としてお仕事をされている方のお話も、聞いてみられるとよいと思います。

なお、通訳ガイドは、いわゆる逐次や同時通訳者とは違います。逐次通訳、同時通訳には、国家資格はありません。

全国通訳案内士(通訳ガイド)に興味がある場合

英語力をつけておいて損することなど、ありません。通訳ガイド試験を受けようかどうしようか迷っていて、まだ決められていないとしても、英語の勉強だけは早くスタートすることをお勧めします。

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2022年度の通訳案内士の試験

2022年度(令和4年度)の全国通訳案内士試験のスケジュールは、下記の通りです。

令和4年度(2022年)全国通訳案内士試験 の出願、試験日、合格発表日

願書受付 電子申請のみ

6月1日(水)から7月11日(月)

筆記試験

8月21日(日)

筆記試験合格発表

11月10日(木)

口述試験

12月11日(日)

最終合格発表

令和5年(2023年)2月3日(金)

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全国通訳案内士(通訳ガイド)よくある質問FAQ

全国通訳案内士の英語一次試験は、TOEIC何点で免除されますか?

全国通訳案内士の英語一次試験の免除要件は以下の通りです。有効期限もあり、試験日の前年度及び当年度に取得したもののみ有効です。

・TOEICテストL/R 900点以上
・TOEICスピーキングテスト160点以上
・TOEICライティングテスト170点以上

通訳案内業務は、通訳案内士の独占業務ではないのですか?

2018年(平成30年)改正通訳案内士法により、規制緩和されました。以前は、通訳案内業務は、通訳案内士の独占業務でした。つまり、通訳案内士でない人は、有料で通訳ガイドの仕事をすることができませんでした。

現在は、資格がない人でも有料で通訳ガイドの仕事することができます。

新たに筆記試験科目に加わった「通訳案内の実務」は、どのような内容ですか?

「通訳案内の実務」には、以下の内容が含まれます。

・旅程の管理に関する基礎的な項目・関係法令に関する基本的な知識
・外国人ごとの生活文化への対応等
・危機管理・災害発生時における適切な対応

通訳ガイド試験は独学で合格できますか?

通訳ガイド試験専用のスクールや通信講座もありますが、現在は、独学で勉強して合格される方も多いようです。

以前は有料だった、試験対策の講座が無料で公開されているケースもあります。「ハロー通訳アカデミー」で検索してみてください。

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